pben’s blog

独り社長の酒場トーク

日本は定食が安すぎる国?

近所のチキン南蛮定食が50円値上げになっていました。


まさにニッポンの夏、値上げの夏 ですね。

有名加工食品メーカー・そのブランド品を中心に、毎日値上げのニュースを目にします。KIRINもビールから清涼飲料水まで10月から値上げですね。こうやって各分野トップメーカーが先頭でアクションするのはいいことです。2番手からもっと下の中小メーカーはそうしないと動きにくいからね。そのうち自販機に160円入れないといけなくなる?150円か200円とキリのいいコイン数にしましょう 笑。

調べてみると、例えば日本では今日から値下げキャンペーンになってるマックのビッグマック。これ日本では30年間値段ほぼ変わっていないそうで、一方アメリカは2.5倍~3倍くらいの値上げ価格にこの30年でなっているそうな。海外出張が多くなってなんとなく感じていたのが、日本のランチ安くね?ということ。外貨為替も絡むんでアレですが、あとから精算すると、上海で食ったKFC高かったな、とか、普通に海外で一人でランチ食うと、高くは感じていました。主に昼飯=ランチ=都内サラリーマン対象という市場だと、土地柄にもよりますが、せいぜい700円とかでしょうか、1,000円ランチいくと、”今日はちょい贅沢に”という不思議なこの感じ、なんでしょうかねコレ 笑。上海でよくいったKFCや味千拉麺でランチで80元≒1500円、海外でどうんだろうUS$とかで12ドルとかだよね≒今だと1500円とかになるかな。TVでハワイの有名なローカルバーガーで、うまそうだな、って観てて思いますが、US$2000って続くと、一瞬”え?美味しそうだけどでも高くね?”ってよく感じることだと思います。

個人的に感じるのは、都内リーマン地区の定食戦争は、多数の店がひしめくまさに価格競争っていうのがあって。利益より回転・回数も重視です。ただでさえ11時から2時間程度の限定稼ぎアワーですからね。だとしても、そこに足を運ぶサラリーマン自体が給与とお小遣いが厳しいわけだ。日本って一般的にも基本的にも”節約志向・節約は美”じゃないですか。これはいいことなんだけど、消費者志向がそうなので、企業は値上げはしづらくて、なんとなく値上げ=悪=努力が足りない、みたいなのもありますよね。一連の世界変動、それはコロナ影響からウクライナ侵攻から米国の利上げ等々色々なことがあって、やっとそこそこ堂々と値上げアナウンスが出てきましたが、きっともっと以前から日本の企業・メーカーは既にきつかった、利幅は少なかったんだと思っています。利益が増えなければ(内部留保や設備投資を除き)社員の給与増やせないよ。前もブログで触れたかな、今中国は大卒新人で40万円は最低ライン、これくらい出さないと人採れないし、実際企業は払うらしいし。

これを書いている数時間前もオイラの取引先が資材・原材料の値上げにより(オイラの商品も一部絡んでいる、すまんね!)加工製品の値上げをお客さんに通知したところ、今月の発注量が激減というか保留になったらしく。
それでいいんじゃね?って思います。どこか遺っている”値上げという悪”が起因なのか知りませんが、そのお客さんが今のトレンドや現状認識に追い付いていない。どうせお客さん商品の値上げまだ全然動いてなかっただけで、慌てたんでしょう。値上げ受けなければモノは買えませんし、売る方も赤字やボランティアで売りませんよ。”これまでの関係性”、”一緒に努力しよ”、とか言いますけど、それはそれこれはこれで、一緒にしてはいけません。

解決方法はきっとシンプルで、ひとつひとつ丁寧に、なるべく早めに時間をかけて、事前に予測されることは最終確定でなくても思い切って早めに打診と通達(というかご相談)、川上から川下まで情報をシェアして、最終的にその中でどう売りが継続できるように工夫できるか等それこそ”これまでの関係性があるから、まさに一緒に”取り組めばいいんだと思います。そういったことを丁寧に取り組みつつ、その上でヒューマンな、人情的な、非合理的な価格決定(値上げ保留とか)があってもいいんだと思います。企業努力はとうに限界。それと賃金も上げましょうよ、それも加味してどうせなら値上げ・価格転嫁しましょうよ。経済成長率が30%で賃金上昇率が1%って国、世界的にみても衝撃だそうですぞ。とある企業の営業マンが頑張って値上げ20%達成して、それが企業の利益に転嫁され、でも彼がいきつけのランチが値上がりしワンコイン弁当に換える、って悲しい話ですってことです(その分嫁ちゃんや子供にイイモノを買ってあげれている場合はそれはそれでちょっと話が別ですけどね 笑)


うまい棒」も値上げです。