pben’s blog

独り社長の酒場トーク

日本のカイシャの品質保証って

イライラしますね


弊社は小規模零細企業ですが、そんな中いくつか仕入先でも売り先でも所謂大手企業があります。これは大手だからダメだとか中小だとOKとかで区分するのは難しいのだけど、およそ大手の方に見られるという所感なのですが、特に異例の事項・仕様書に追記や変更が必要な場合・通常の取引とは違う形など、ビジネスでは至極あるあるのことで、いかんせん話が通じないといいますか、対応を進めてくれない取引先ってあるんですよね。だいたいそういうカイシャのパターンとして、
①関係者が複数多数いる
②できるだけイレギュラーなことはやらない
③窓口営業は受けて社内に流すだけ
④仕事が遅い
⑤会社全体でメインじゃない事業部門だったり、経験が浅い分野、人材チームだったり。

下記は、日本企業における品質管理のあり方についてのコラム、書籍(抜粋:梶原武久(2008) 『品質コストの管理会計中央経済社)ですが、
「1.品質管理の進め方と現状の問題点
 品質とは、仕様書や企画に記述された内容を満足しているのは勿論の事、当たり前として要求される機能(以下、当たり前品質とする)を満たす事も必要です。デミング氏は品質管理の進め方として、①顧客の要求を調査・研究する、②顧客の要求を満足させる品質の製品を設計する、③設計どおりの製品を製造する、④製品を顧客に販売する、としてこのサイクルを絶えず回しながら改善を行う事が重要であると主張しています。しかしながら、昨今は特にこれらのうちの①と②が上手くいかず、日本企業の品質が低下していると考えられます。 (以下略)」

大きな組織だと、上記の中で営業マン(①)が最前線におり、製造技術・研究開発(②)が営業からニーズを受けて、(③④)で現場から品質管理が整えていくわけですが、最悪の場合①から④まで皆、既存の製品のルーチンの作業しかやりたくないのだ。新しいニーズに応えていく、ひいてはそれが売上増につながるのは当たり前なんだけど、どことなく”面倒・迷惑”な後ろ向きな対応になる。解決方法は①の営業マンが強烈な熱と②③④へに根回し、説得、もっというと主導・リーダーシップをとって、組織を動かしてくことが大事なわけだが、こういう最悪の場合①が「・・・とお客さんが言ってますので」的に、②③④に伝えるので、ある意味②③④は犠牲者で、どこまで検討を本気でやるべきか、戸惑っちゃったりする。

上記の抜粋でも触れているけど、③④は①と②がリーダーシップをとって、事業化して初めて動けるわけで、タチの悪い日本のカイシャの場合、さらに部門では採算合おうが合うまいが、そもそも全社的に主力部門じゃないから、極論売上上がろうが上がるまいが個々人の所得や生活にさえ何ら影響はなく、つまり、やる気がないというか、なんだろう”やっている”パファーマンスだけなわけ。だいたい結果は見えていて、スポット的に、一時的にハマるビジネスはあっても、緩やかに衰退していくだろう。この”やっている”がタチが悪くて、そもそも①の機能がない、本気で理解していないしやってないから、②から挙がってくる提案や書類等が、①経由で返ってきて見てみると、表現ができるだけ曖昧だったり、具体的には”およそ”とか”暫定”とか”参考まで”とか、逃げ道スペースをできるだけ可能な限り準備してくる。”100%は保証しませんが、場合によって100%もあるけど50%だったとしても責任負いません”みたいな 笑。たまたま昨日この類のシーン遭遇して、出てきた書類が全体的に逃げ腰を宣言する書類にみえて、さらに、もう呆笑いしちゃったんだけど、キーポイントの品証点についての言及が、目視で見えにくいくらい文字自体をわざと?小さくしているわけ。ダメだ、このカイシャって。

「アタシじゃここまでしかできません」「僕は依頼しているんですが、品管と研究が・・・」とか、わかるけど、そんな社内的なことどうでもええわ。はっきりと明確なターゲットと見込み需要・売り上げが見えてて、その提案をし、俺から見るとちょっとした工夫で、勝てる案件だとわかっていて、それを依頼している立場ですが、何をそんなに怯えてるんだろうか。「いまはできません。この製品だと決まった項目以外応対できません」とかでイラつくし、「今までやったこと、依頼なかったのでできません」とかまでいくと開いた口が塞がらなくなり、逃げ道たっぷりの政治家のコメントみたいな曖昧な回答きたりした日には、”クソカイシャ”ってオイラはなりますね。

時に対応不可能な案件とかもあるし(その場合はそもそもオイラのところで止めて、依頼さえしません)、来るインボイス制度とか典型ですし、世には意味ない、不要な事項ってあるじゃないですか。でも結果的に、欧米やアジア諸国は応対はするんですよね、しかも早い。このことを前スペイン人、最近は韓国人と話題になったんですが、連中曰く「ただやるだけ、顧客ニーズだから。思考停止です笑」と。それでいいじゃないですかね。日本のカイシャってなんでこうなっちゃうんでしょうかね。後ろ向き防衛力は至極強くて、リスクゼロへの試行錯誤だけは優秀なのだ。大手あるあるだけど、多分定年までいかになにもやらず時間稼ぎするかなんだろうかな。でも、大手でも優れた対応、応用効く素晴らしいカイシャも勿論あるし、中小でもそれも逆も千差万別だしなあ、よくわかりませんね。


起業して5年。そろそろビジネスパートナーを取捨選択していこうと思います!