pben’s blog

独り社長の酒場トーク

中国の日本産水産物輸入全面停止について思うこと・・・続き

お手上げとはこのことですね。



弊社は、中国で医薬品使用される素材つまり原薬を、年に数回程度ただし売上・粗利は相当大きい商材を取り扱っています。

うっかりしていたのですが、7月に成就していた次回の発注(輸出)が、現在の掲題に抵触するとのことで、出荷止め・保留となりました。魚などそのものでもなく、海洋水産物の中に含まれる部位を抽出し、原薬としての有効成分を取り出した”加工品”なので、実際は規制対象外のはずなのですが、先方から保留の依頼が届きました。現在中国の諸般問題について、中国当局・税関に対し、それこそご当地中国人がクレーム、チェック、喧嘩をしている模様 苦笑

クスリもダメなんか・・・。

見逃しがちですが、水産物には医薬品に応用添加、使われる大事な成分が含まれているんですよね。例えば、イワシ・魚類に多く含まれる脂肪酸(オメガ-3)のEPA、関節用注射剤や点眼剤に使われる鮫に含まれるコンドロイチン硫酸、海藻類に含まれるアルギン酸は潰瘍治療に使われる治療薬だったりします。
これらは、結構特殊な製造技術が必要とされ、日本の医薬品の法律(日本薬局方)や米国・欧州の法律で、原材料から製造方法から規格項目まで記載されているもので、中国はこれらの原薬は海外に依存しています。弊社が扱っている、今回出荷停止した商材もこれに該当しています。実際、製造できるメーカーは世界で日本に僅か数社しか存在していません。

なんか自民党二階サンが渡中して交渉する?とかニュース目にしたけど(まだご健在だったのかいな 苦笑)、また真正面・真正直に日本政府はWTOに国際提訴するとか耳にもしたけど、これ大事なのは駆け引きでしょ?お互いカードは持っていて、つまり中国もこの原薬についてはむしろ困る側です。痛み分け、有効なカードだけ勝つ、みたいな交渉駆け引きせいよ、って思う。もしくは、そこまで大陸内世論が共産党にとって抑えつけ効かないくらい悪化してるんかね。

楽観的論者とかでは決してなく、どうせいずれ数週間内で中間ラインで解決、棚上げ的解決となると見ていますが、果たして・・・。


巨星がもしまだ生きていたら、きっと福島海域を泳いでくれたんだろうな。
アントニオ猪木のことです。
彼ならそれをやって、中国へ赴きスマイルでギュっと強い握手をして解決した気さえします。